高齢者のお金の不安を知るべき人は、お子さんやお孫さんです!

終活の講演会、流行っています

今年(2015年)もいろんな場所で講師をつとめましたが、やはり終活の関係が圧倒的に多かったです。

それはそれは、沢山のお年よりにお金の話をしてきたわけです(苦笑)

しかも皆さん熱心に話を聴いてくださいます。

ここで、失礼を承知で申し上げますが、そのお金の話に対する熱意、皆さんが若いときも持ち合わせていましたのでしょうか?

それとも、高齢期を迎えたからこそ、興味をもたれたんでしょうか?

盛り上がる終活の講演会ですが、ある意味、私自身は物足りなさを感じていたのです。

物足りなさの原因は、現役世代にある!

高知県においては、終活という名前がついた催しモノは盛況になります。

他方、それ以外のお金関係のセミナーや講演会はその反対の傾向にあります。

これは、高知県に限らないことかもしれませんが、このような感想を持っています。

ファイナンシャル・プランナーは中・長期的なお金の話をして、家計の改善や、ライフプランの重要性を説いているわけですが、ほんとうに失礼な言い方をすると、残りの人生が20年~30年で、収支のことをあまり気にしなくてもいい世代、つまり終活の世代よりも、もっと若い人(現役世代ともいいます)にお金のことを学んで欲しいと思います。

なぜならば、現役世代のライフプランはこれから実現していくものであるわけですし、マネープランも真剣に取り組まないといけないような社会情勢や、経済情勢であるからです。

今の終活の世代は金利が高い頃に仕事をしていた人が多いはずです。

そして、蓄えたお金を、単純に定期預金に入れてみたり、または、円建ての年金保険にでも加入していれば、お金は「勝手に」増えてきた世代であると思います。

しかし、私の世代以降の人たちはそんな「恩恵」を受けることをイメージできない世代なんです。

だからこそ、今を生きる現役世代にこそ、お金のことに拘って欲しいですし、積極的にお金の勉強をして欲しいと思います。

老後のお金の不安こそ、現役世代が知るべきこと!

内閣府の調査によると、暮らし向きにゆとりがないという世帯が8割近い事がわかります。

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また、高齢者の貯蓄目的の過半数以上の人が「介護や病気への備え」と回答しています。

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これらの資料を終活の講演会などで説明すると、とてもウケがいいのですが、本来この情報を知るべき人は、現役世代ではないかと思うのです。

今後、経済状況が大きく改善して、かつての高金利時代が到来する可能性もなくはないのですが、おそらく私たちの世代が高齢者になった時は、先ほどの統計資料の回答がもっと極端に悪くなっている可能性も否定できません。

ということは、それに向けて何らかの自助努力を現役世代がしていないと、まさに老後の困窮者が今よりも増えてしまうかもしれません。

老後不安を煽りたいわけではありませんが、何がおきても何とか自分とその家族を守れる「家計」を構築して欲しいと切に願いますし、それを啓蒙していく事がファイナンシャルプランナーの使命であると強く認識しています。

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