私がライフプラン相談をお受けする場合、ほぼ8割がたは「奥様」からの申し出となります。
「なんだか最近貯金ができていない気がします」
「保険料が高すぎて、もう少し安くできないでしょうか?」
など家計を預かる身としては「何かしないとまずいと思うが、どうして良いかわからない」という何とも息苦しくなるような雰囲気でご相談に見えられます。
では、なぜ「不安が募っている」のでしょうか?
答えはシンプルです。
それは「うちの家計の状態を正確に把握できない」不安と「その対策を早くしないとまずいのでは」という焦燥感から来ていると思われます。
確かにFPが相談にのれば、現状の正確な把握は可能ですが、FPとして一つだけアドバイスをするならば
「ご夫婦でライフプランのことを少しは話してみてください」
ということになります。
しかし現実はそう簡単ではない、ことも理解できます。
ご主人様は日々忙しく働いているでしょうし、休日ぐらいはぼ-としていたいでしょうし、その状態の時に「うちの家計のことなんだけど」と言い出したら、おそらく家の中に「火種が」増えてしまうかもしれません。
そうは言っても子どもが大きくなれば「大学進学の資金」のことを話し合う必要が出てきますし、毎月赤字ならば、長期的な視点からも「家計の無駄を今省きたい」と奥様が思われるのはごく自然のことです。
では、どうすればご夫婦が温度差なく、ライフプランのことを考えることが可能でしょうか?
それはやはり
「ライフプランとは、その家庭の中の一人のことではなく、家族全員のライフプランなんだ」
ということを理解してもらうことに尽きると思います。
疲れ果てたご主人様に家計のために「安いスーパーに買い物に付き合って」ではなく、「あなたが入っている生命保険の掛け金を安くできるかどうか確かめてみない」と提案するべきですし、「お小遣い、見直さない?」ではなく「インターネットの接続料金安くならないかな?」と問題提起すべきです。
こういう「苦痛を伴わなくて、専門家に任せたらできそうな」ことを取り上げて、ご主人様を徐々に「家計の見直しの土俵」に上げる工夫をしてみてください。
私も30代のサラリーマン時代は
「こんな高い保険料って意味あるのかな?」
「携帯代、なるべく安くしたいな」
と思っていましたし、そういう話題ならば少しは興味を持てたはずです。
しかし「とにかく節約して貯金をしよう」という話の持ってこられ方でしたら、たぶんただただ面倒くさいと感じたことでしょう。
女もするという家計相談を男の自分もしてみようかな?、と思えるような流れを是非作ってください。
そこから徐々に私のことを話していただきたく思います(苦笑)
そうすれば和気あいあいとライフプランのことをご家族でお話いただけるのでは、と思うのでした。
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