この7月にも(2014年)、人気のがん保険がモデルチェンジします。
皆さんのイメージで「モデルチェンジ」というと、「いいものに生まれ変わる」ということではないでしょうか?
例えば、クルマや家電の業界では、常に技術革新の競争が各メーカーで起きています。
私がトヨタの販売店で営業職をしていた1990年代前半は、ABSやエアバッグは高級車についているものでしたので、それを競合車との差別化戦略に使っていたりしました。
しかし、数年後、その二つはスモールカーの分野でもさえも、当たり前のように「標準装備」となり、それを売りにすることは不可能になりました。
そして、そこからは「低燃費競争」や更なる安全性能の開発が行われ、各メーカーは次々と新しいクルマを発表してきたのです。
わくわくしますね、こういう競争は。
では、生命保険業界はどうでしょうか?
実はこれとは少し違う流れが起きているのです。
かつて、バブルがはじけるまでは、いわゆる「予定利率」が5パーセント以上の生命保険が販売されていました。
年金保険などは、今では信じがたいほどお金が増える商品が沢山ありましたし、世間の人にとってはその状態が当たり前になっていたのです。
それがどうでしょう、今の年金保険は「銀行預金よりはましなのかなぁ」というレベルになってしまっている始末です。
もちろん、かつて耀いていた銀行の定期預金も完全にくすんでいますがね(苦笑) では、この時代の金融商品が買えるかというと、それは無理な相談です。
クルマは中古市場があり、モデルチェンジ後も、買いそびれたクルマに出会える可能性はまだあるのですが、生命保険はそういうわけには行きません。
購入できなかったら、それを手にする事は二度とできないのです。
最初にご紹介した「人気のがん保険」も、モデルチェンジ後は、競合他社との優位性も失われる事でしょう。
予定利率が下がるとか、保険の内容が悪くなる、という状態になる原因の一つは、保険会社の「経営上の問題」や「商品発売時の見通しの甘さ」があります。
もちろん、今すぐにこういう保険会社が危なくなるわけではありませんのでご安心いただきたいのですが、保険会社の「都合」が消費者のほうにしわ寄せが来ると可能性がある、ということは憶えていおいてください。
ところが、他方では、医療保険を中心に、激しい商品開発がされています。
この分野の商品は、健康保険制度の変更や医療の傾向を敏感に商品に反映させます。
ですから、皆さんには 「保険に関する情報が手に入るように、保険に詳しいFPとつながっておく」 「更新などの時期が来たら、加入している保険担当者ではない、別の専門家にセカンドオピニオンを求める」 ということをしていただきたく思います。
以上、保険で損してしまわないように、私なりのアドバイスでした。
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